麺の種類や特徴、選び方について学びましょう!!

ラーメン

今回はラーメン作りにおいてスープに匹敵するほど重要な麺の色々を紹介していきます。
この記事見ればあなたも麺の達人に一歩近づくでしょう。

ラーメン屋をやっている人、これから始める人は必見です!
麺にはどんな特徴や見分け方、選び方があるか見ていきましょう。

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素材選び

基本的にラーメンの麺は小麦、水、かん水で出来ています。

かん水

アルカリ性の水のことです。
これを小麦粉の練り水として使用したのがラーメンの始まりです。
かん水を混ぜ合わせることにより、グルテンの形成が促進され、特有の風味と弾力性が増します。

小麦は大量に種類があるので、ここを変えれば無限に麺生地が作れるといっても過言ではないです。
国産の小麦には様々な特徴があるので、その部分を変えることで様々な風味や香り、食感を作り出すことが出来ます。
ただ中華麺は基本的にグルテン(タンパク質)の多く含まれている強力粉を使用します。
グルテンには弾力性を増す効果があり、これにより麺のコシをもたらします。

水も重要なポイントの一つです。
小麦粉の良さを引き立たせるような水を選ぶ必要があります。
水にこだわっている製麺所、個人店などは天然水を使用しているところもあります。

加水率

加水率とは、麺を作る際に小麦粉に加えられる水分の割合です。
麺の場合、小麦粉に対しての水分のパーセントを表しています。
ただ水分といってもただの水のみだけではなく、麺の種類によっていろいろなものを加えています。(かん水やアルコールなど)

加水率が低い麺のことを低加水麺と呼び、逆に加水率が高い麺のことを多加水麺と呼びます。
具体的に言うと、加水率おおむね30%以下の麺が低加水麺、加水率おおむね35%以上の麺が多加水麺です。

低加水麺と多加水麺にはそれぞれ特徴があります。
これは麺を語る際に知っていないと麺の達人どころか麺の凡人くらいになってしまうのでしっかり覚えましょう。

低加水麺の特徴

・スープを吸収しやすい(水分量が少ないため)
・スープとの絡みが良い
・小麦粉の味がストレートに反映される
・麺が伸びやすい

低加水麺は、含まれてる水分量が少ないため麺が固めです。
デメリットとして、麺が伸びやすいという特徴があります。
麺に含まれている水分が少ない=スープを吸収してしまう=麺が伸びてしまう
博多の豚骨ラーメンのように少ない麺量を替え玉方式で食べるのが美味しい食べ方だと思います。
水分量が少ないので傷みにくく、保存しやすいです。

多加水麺の特徴

・スープを吸収しにくい(水分量が多いため)
・スープに絡みにくい
・麺が伸びにくい

多加水麺は、含まれている水分量が多いため、どちらかというと柔らかめです。(ゆで時間により調節可能)
デメリットとしては、スープに絡みにくいという特徴があります。
麺に含まれている水分が多い=スープを吸収しにくい=スープが絡みにくい
スープに絡みにくいのでドロドロスープやコッテリスープに合わせると麺に絡みやすいです。
イメージ的にはスープや具材と一緒に食べる感じです。
二郎系ラーメンのようにコッテリスープで大盛の野菜やチャーシューなどと食べるのが良い使用例です。
食感はツルツル、モチモチしています。
水分量が多いので傷みやすく、低加水麺と比べると保存が難しいです。
地域ラーメンで言うと、札幌ラーメンや佐野ラーメン、喜多方ラーメンなどは多加水麺が多く使われています。

切刃番手

切刃番手とは、切刃の規格のことです。
幅30mmあたりの麺帯から何本の麺を切り出すか、
ということで現在ではJIS(日本工業規格)で定められています。
30mmから番手の番号を割ると麺1本あたりの太さが算出できます。
一般的に太麺といわれるのは切刃番手が18番以下で、細麺は24番や26番のことを指します。
数字が小さいほど太麺であり、大きいほど細麺になるということです。

切刃の番手麺幅(mm)用途
4番7.5平麺、きしめん
5番6平麺、きしめん
6番5平麺、きしめん
8番3.75うどん、ラーメン極太麺
10番3うどん、沖縄そば
12番2.5うどん、喜多方ラーメン
14番2.2うどん、佐野ラーメン、喜多方ラーメン
16番1.875うどん、白河ラーメン、長崎ちゃんぽん
18番1.7そば、ラーメン
20番1.5そば、ラーメン太麺
22番1.4そば、ラーメン中太麺(札幌ラーメン)
24番1.25そば、ラーメン中細麺(旭川・東京ラーメン)
26番1.15そうめん、ラーメン細麺(博多・熊本ラーメン)
28番1.1そうめん、ラーメン極細麺(博多ラーメン)
30番1そうめん

上の表はあくまで例ですが、太さによって勿論用途は全然違います。
ラーメンの麺としてよく扱われるのは、12番~28番あたりです。
素材選びや加水率も重要ですが、スープに合う麺の太さも重要です。
博多系スープに、8番あたりの極太麺が入っていたら少し変ですよね?
お客さん側にもこのスープは大体このくらいの麺の太さだ、というイメージがあります。
麺の太さもこの表を見ながら用途に合わせて、自分の使用したい麺を選びましょう。

麺の種類・形

麺は切り方によって縮れ具合、麺をゆでるときの煮崩れ、麺を食べた時の食感、スープの絡み具合、製品の見栄えなどを決める大きな要因になります。
ラーメンの麺は角切、四隅を尖らせる刃がよく使用されます。
つまりほとんどのラーメンの麺は断面が四角いということです!
丸刃、断面を丸型に成形するものは、主にうどんや素麺、パスタなどに使用されます。
ラーメン用の麺は基本的に長方形が多いのですが、縦横比を変えることにより、様々な種類の麺が出来ます。
単純に、比率に差をつけると平打ち麺を作れたりします。

また縮れさせるには、麺を手もみして縮れさせる方法や、製麺機だと切刃の裏側にゴムプレートを付けて、
麺を縮れさせることが出来ます。
ゴムプレートを厚くすることによって縮れを強めたり、逆に薄くすると緩やかな縮れになります。
縮れさせると食感が良くなったり、スープが麺に絡みつきやすくなったりします。

自家製麺・仕入れ麺

麺にこだわりたい…って気持ちはわかります。
ただ自家製の場合、それなりのデメリットもあります。
実際、自家製麺と仕入れ麺のどちらが良いのか見ていきましょう。

自家製麺のメリット

・麺作りの素材や製法に詳しければ、自分のこだわりの麺を納得がいくまで作れる。
・「独自に製麺をしています!」とアピールできるので、「このお店はこだわりがあるのかな?」というお客さんからの反応は良い。集客に繋がる。
・期間限定商品など新しい商品の開発がしやすい。
・製麺機があるので生麺の販売をすることができる。
・1玉あたりの原価が製麺所からの仕入れ麺と比べるとおよそ半値程度に抑えられる。

自家製麺のデメリット

・様々な費用がかかる
(製麺機の初期投資費用、月々のリース費用、メンテナンス費用、製麺スペースの地代家賃、雇い人が製麺作業をする際の人件費等)
・新しく店舗を増やす際に、麺の輸送費や手間がかかる。
・かなりの知識や機材がないと理想通りの麺を作ることができない。
・かなりの労力や時間がかかる

自家製麺の一番のメリットは1玉あたりの原価が半値程度に抑えられるところです。
ただ、それ以外のコストがかなりかかります。
さらに労力などを考えるとデメリットが強すぎる感じです…
自分のお店を複数店舗持っている場合は、チャレンジしてもいいと思います。
ただ個人店でいきなり自家製というのはオススメできません。
知識、労力、コストなど様々なものが必要となります。

仕入れ麺のメリット

・製麺にかける手間(時間)や人件費、製麺機の費用などがかからない。
その分の時間を麺以外の仕込みやスープ作りなどに専念できる。
・製麺のプロ(製麺所)が作るので極細麺など作るのが難しい種類の麺も簡単に手に入れることができる。

仕入れ麺のデメリット

・仕入れ麺は自家製麺のおよそ倍近くのコストがかかる。(1玉あたりの原価)

自家製麺と比べて1玉あたりのコストは高くなりますが、初期投資の費用などはかかりません。
麺づくりにかける手間もかかりません。
最近では自分の理想の麺が出来るまでサンプルを作ってくれる製麺所もあります。
また、自家製感のある麺を販売している製麺所もあります。
個人店でやるなら、仕入れ麺の方がメリットが大きいのが現状です。

いかがでしたでしょうか。
ラーメンの麺について詳しくまとめてみました。
麺には様々な選び方があります。
自分のスープにあった麺を選ぶことが一番重要です。
最近では製麺所がスープに合った麺を選定してくれるサービスなども行っています。
サンプル作成などの時に当記事で紹介している内容は役に立ちます。
是非参考にしてみてくださいね!
あなただけの麺がきっと見つかります!

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